チームのレベルアップを図り、みんなを信じて仕事を任せる

当社の開発部は大きくシステムコンサルティング、システム開発を行うグループに分かれています。その中の1つ、第2グループは、主にRPA(業務改善システム)を担当しています。未経験からエンジニアを目指した若手やエンジニア歴20年以上のベテランまで、幅広い年代が集まる第2グループ。
今回は、第2グループリーダーの台場望さんにお話を伺いました。

社員インタビュー #005

本当にやりたいことは技術が身に付いたから見えてくる

――台場(だいば)さんはエンジニアとしてのキャリアが長いと聞きましたが、何年ぐらいされているんですか?

台場:大学を卒業してからなので、もう21~22年になります。福岡の大学で電子工学を学んでいましたが、ソフトウェアに興味が出て、ゼミもソフトウェアのクラスを選択していました。電子科でソフトウェアのゼミを取るのは私ぐらいだと思いますが、それぐらい関心が高い分野でした。

――ソフトウェアに興味を持ったのは何かきっかけがあったのでしょうか。

台場:当時、Windowsの発売が社会現象になっていました。企業でもExcelやWordを使うことが当たり前となり、家庭でもパソコンが普及し始めました。私もパソコンには関心を持っていたので、よい機会だからと両親が購入してくれました。
あれこれと操作をしていく間に、想像していた以上に、パソコンでできることがたくさんあることに気が付きました。そこから、ソフトウェアに興味を持つようになったんです。

――卒業後ももちろんIT関係の会社で仕事をすることを希望されたんですね。

台場:そうです。本当は地元に近い福岡近辺で探していましたが、採用された会社の本社が東京にあって、入社とともに上京しました。

――そこではどのような仕事をされていたんですか?

台場:Visual Basicでの開発やデータマイニングです。データマイニングと言うのは、膨大な情報から有益なデータを掘り起こしてマーケティング情報を収集することです。
当時、私が担当していたのは、保険会社のデータマイニングでした。家族構成、居住地区、加入のタイミングなどの成約条件から、マーケティングに必要なデータ分析を行っていました。
2年ぐらい勤めましたが、自分がやりたいこととは違うと思い、起業していた友人の会社に再就職し、パートナーとして客先に常駐するようになりました。

――1社の仕事をするのではなく、パートナーとして複数の客先に常駐されることを選んだのはどうしてですか。

台場:いろいろな会社で技術を身に付けられるので、技術者として成長できると思ったからです。実際に、メガバングのネットバンキング、大手飲料メーカーの基幹システム、有名オークションサイト、本の通販サイトなど、金融系のシステムからECサイトまで、多くの経験を積むことができました。
15年ほど勤めていました。いま考えてもとても貴重な経験だったと思います。ただ、パートナーでは、裁量のある大きな仕事はなかなか任せてもらえません。パートナーとして何年か経つと、技術的にも対応できる範囲が広がり、もう少し深く案件やお客様と関わりたいと思うようになりました。

――経験や技術を磨く上では、パートナーはとてもいい経験になりますが、深く関わる機会はあまりないですね。

台場:ちょうど、オークションサイトの仕事で一緒に働いていたエンジニアに誘われ、BtoC向けのシステム開発をしている通販サイト会社へ2度目の転職をしました。本社勤務になったことで、運用も任せてもらえるようになりましたし、システムの企画から参加することもできました。責任のある仕事とポジションにも就き、技術だけでなく後輩の育成も考えるようになりました。その会社では4年間ほど勤めました。

――それから、アヴァントへ入社されたんですね。

台場:大手ではよくあることですが、個人の意見が通りにくいんです。組織が大きくなると、やりたいことが通りづらいですし、影響力の大きな方の意見で、物事が突然変わったりと。
人数も多い分、上流工程に関われる立場の人たちは限られてくるので、もっといろいろなお客様へ提案をしたいという気持ちが強くなったんです。
アヴァントには前職で一緒に仕事をしていたエンジニアが勤めていて、話を聞く間に、自分の技術も活かしながら、やってみたいことにも関われると思い転職を考えるようになりました。

少しだけ難易度の高い仕事がエンジニアを成長させる

――入社後は、第2グループのグループリーダーとしてさまざまな案件に取り組まれていると思いますが、具体的にどのような仕事が多いのでしょうか。

台場:業務改善システム、いわゆるRPAをメインに開発しています。先日もエクセルを使って、マクロ処理で管理を行っていた業務をWebに置き換える、という案件を行いました。
社内で管理するデータが、エクセルで作成されていて、変更や追加があるたびに担当者がマクロを修正する、といった属人的な流れになっていたため、データ処理にとても時間が掛かっていました。パソコンも重たくなり、作業時間も掛かるので、Webで運用できるようにシステム化しました。
ほかにも、伝票が届くと、その都度メールで受取の連絡を相手先に送るという業務を自動化したり、申請された経費データを、会計システムに流すだけで処理が完了する、といった業務改善を行いました。

バックオフィスの仕事は、作業としては地味ですが、時間も労力も掛かる仕事が多いです。そういった日常業務をシステム化して、少しでも楽に仕事にあたれるようになれば、担当者の負担は軽くなります。
そのほかとして、うちの会社は、システム開発から運用、保守まで社内で行える体制なので、新しい開発をしながら、構築したシステムの運用と保守も日々行っています。

――手掛ける案件もさまざまだと思いますが、リーダーとしてどのようなことに気を付けていますか。

台場:仕事の振り分けですね。誰に何を担当してもらうかはよく考えます。例えば、経験の浅いエンジニアではまだ難しいかなと思う案件でも、本人の成長に繋がるので、頑張ってやってもらいたいという気持ちを込めて、あえて担当にすることもあります。
もちろんサポートは必要です。自分も協力できる体制を整えて、全体の仕事量のバランスも考慮しながら、振り分けます。

リーダーとしてのサポートは、分からない部分が出てきたら、都度説明をしたり、進行のフォローをするということですが、うちのグループは、エンジニアになって2年目というメンバーも多いので、技術勉強会を開いて、必要な知識が得られる場を作るようにしています。

――そういう時間があるのはいいですね。

台場:自分で勉強するのは当たり前ですが、チーム全体のレベルアップになるので、大事な時間だと思います。最近行った勉強会では、ログのレベルの勉強会(入門編)、本番環境とテスト環境の違いなどをやりました。
「デグレって何ですか?」という質問もありましたね。機能が下がることを指しますが、こういった共通言語が理解できないと仕事が進まないので、小さなことでもちゃんと聞ける環境作りはリーダーの役割のひとつだと思っています。

――コロナの影響でリモートワークとなり、そういったコミュニケーションが取れない時間が続きましたね。

台場:隣にいて、分からない部分をすぐに聞けるということはできませんが、SNSや電話などいろいろなツールを使ってコミュニケーションを取っていたので、大きな問題はなかったように感じています。
リモートワークには賛成ですが、雑談する中で、新しいアイデアのヒントを得たり、問題点や解決策に気が付くことが多いので、コミュニケーションの工夫は必要かなと思います。雑談から生まれる気付きを完全に置き換えることは、できないなと感じました。

――相手の仕事を見ながら覚えたり、遠くから聞こえてくる話に耳を傾けて状況を察する、というのは難しいですね。

台場:そうですね。リモートワークは出勤に比べると、少しの弊害はありますが、基本的に自分で疑問を持って解決の糸口を探せる人が多いので、私も信じて仕事を任せられます。
何かあっても自分で考えることができる。だから、ちょっとズレを修正するだけでいいんです。課題に対しての責任感はみんな強く持っています。
また、7月から常駐になるメンバーもいますが、自社でやっている業務だけでなく、いろんなシステムに触れるよい機会なので、さらに成長して帰ってくると思います。

リモートワークをきっかけに娘さんと始めたメダカの飼育。自宅で過ごす時間が増え、共通の話題もふくらんだ。

――台場さん自身がこれから取り組みたいことはありますか?

台場:BtoCのシステム構築が多かったので、アプリやWebサイトを作ってみたいです。APIとWeb APIは仕組みが違うので、マイクロサービスも勉強できるかなと思っています。いまはどの企業もモバイルファーストで、スマホ向けのサービスに力を入れています。スマホ向けの構築がいまより出来るようになると、お客様の要望にもさらに応えていけると思います。
また、機能を限定して小さい単元でサービスを組み合わせると、メンテナンスも簡単ですし、小さいAPIを組み合わせて使える機能はすごくいいので、そういったものを作っていきたいです。

コロナにより外出も自粛され、印鑑は不要という考えも急速に広がっています。いままで見直されていなかったものが見直され、仕事や生活でも新しい概念が生まれているので、一段違ったサービスが生まれるチャンスだと思っています。

あああああ

◆プロフィール
台場 望 第2グループグループ長
鹿児島県枕崎市出身。1児のパパ。通販会社のシステム開発などを経て2019年に入社。最近は家族とAmazonプライムで映画鑑賞することが多いが、大の海外ドラマ好きなので、ハマり過ぎに気を付けているそう。